(1)自分に言われたことば

2023年05月27日

 (1)自分に言われたことば

「その人はイエスが語ったことばを信じて、帰って行った。」ヨハネ4:50

 私は高校3年の秋に伝道会(新しい人のためのキリスト教の集会)でイエス・キリストを信じてクリスチャンになりました。その集会に出席した人の中で私ひとりが新しい人でしたので、講師のアメリカ人宣教師は、初めから終わりまで、私の目をじっと見ながら話されました。ですから、いやでもその話は私向けなのだと思わされました。

 礼拝で説教を聞く時も、この姿勢は大切です。説教の直撃を受けないように人々の陰に隠れて、これは私とは関係ないとやり過ごすのではもったいないことです。ああ、この話は私の夫に聞かせたい、私の子どもに聞かせたいと、他人の話として聞くのも残念です。

 ある牧師が、日曜日の説教をこのような前置きで始めました。

「今日の説教は、会衆のみんなではなく、この中の一人に向けて語らせていただきます」

 ギョッとした会衆は、もしかするとそれはこの私かもしれないと、いつもより全員が真剣に聞いたということです。

 聖書を読んでも、説教を聞いても、それを「この私に語られている」と捉えることで、本当に恵まれ、神に出会い、大きな祝福を得ることができます。

 息子が死にかかっているというので、その父親はイエス様にすがりつきます。「行きなさい。あなたの息子は治ります」というイエス様の言葉をいただいて、父親は帰って行きました。「その人は自分に言われたことばを信じて」と、原文では「自分に」が入っています。それが大切です。